ニセ仙人山籠もり

生命倫理

『「いのちの思想」を掘り起こす』;低迷する日本の生命倫理研究

 岩波書店の月報『図書』2012年2月号に、宗教学の第一人者である島薗進・東大教授が「いのちの痛みからの問い――日本の「生命倫理」の魁群像」というエッセイを書いている。島薗教授はそのなかでこう述懐している。 「思えば私自身、1967年に大学教養学部の医学部進学過程に入学したが、3年後、医学部進学をやめ、文学部の宗教学科へと大きな進路変更をした。その折に私が現代医療、現代医学に感じた疑問は何だったのか。30年後に生命倫理に取り組むようになってたびたび、1970年前後に考えようとしたことが再びよみがえるように感じられた。そして、2011年3月11日の福島原発災害は、私を今一度、もっと激しく1970年前後へと引き戻した。・・・・・・生命倫理の問題も原発による安全や環境汚染の問題も、科学技術が引き起こす「いのちの侵害」に関っている。そしてそれらの「いのちの侵害」に対峙する日本の「いのちの思想」は、1970年前後にひときわ鋭い高揚の時期をもったようだ。

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皇室と男女産み分け

 政府は、女性宮家の創設に関して、年明けから有識者に対してヒアリングを行う、と発表した。  2005年11月、小泉純一郎首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」は、女性天皇(女性皇族による皇位継承)と、女系天皇(父親が皇室の血筋に属さない天皇)も認めるべき、とする報告書をまとめた。この報告書は、40年近く皇室には内親王(皇室用語で女子)しか誕生されなかったからなのだが、06年に秋篠宮家に悠仁親王が誕生され、皇室典範の改正問題は先送りとなった。

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